英語に弱い男 東は東西は西
えいごによわいおとこひがしはひがしにしはにし
英語がものを言う現代-猫も杓子も怪しげな英語を口にする。ある寿司屋の親爺の、意地に徹した英語嫌いが捲き起こす明朗爆笑篇。
古提灯を軒下にぶらさげた「江戸っ子寿司」の親爺・庄助は大の英語嫌い。向かいにある寿司屋「レッド・フィッシュ」は入口にネオンを輝やかせ、主人の大吉は大の英語好き。趣味の違いもあり、商売敵の庄助と大吉は犬猿の仲だ。早くに妻を亡くした庄助は、家事や小さな息子・浩の面倒を娘の和子にまかせ、板前の安太を相手に江戸っ子弁で寿司を握っている。やがて祭が近づき、町会ではお神楽をやるかツイストをやるかで意見が真っぷたつ。庄助と大吉は、取っ組み合いの大喧嘩をしてしまった。親同士は犬猿の仲だが、庄助の娘と大吉の甥・五郎はクラスメートで大の仲よし。親は親、私たちは私たちと割り切って交際している。そんな庄助と大吉に、耳よりな話が持ち込まれた。近く、町に外国人の経営する観光ホテルが建つことになり、地下に日本の味を売りものにする飲食街を設ける予定で、寿司屋には庄助と大吉の店が候補にあがっているというのだ。大喜びの大吉は大好きな英語にさらに熱を入れ、彼の口からは怪し気な英語が頻繁に飛び出すようになった。庄助も地下の店欲しさに今までの英語嫌いを捨て、浩の小学校の先生・房枝に英語を習いに出かけるように。だが性に合わないのか、庄助は英語をなかなか憶えることができない。先生の房枝も、ほとほともてあましてしまったのだが…。
日本 製作:日活
日活
1962
1962/6/24
モノクロ/75分/シネマスコープ・サイズ/6巻/2043m
日活