青い街の狼
ぶるーたうんのおおかみ

麻薬保安官に扮した二谷英明が特別命令を受け、大がかりな麻薬密売団と対決するスリルとサスペンスにあふれたアクション・ドラマ篇。

羽田空港から飛び立った巨大ジェット旅客機“金髪の美女”号に乗っていた男が、美しい富士山に向けてカメラのシャッターを切った瞬間“金髪の美女”号は爆発し、機体は海の中に消えた。警察が活動を開始した。爆弾を仕掛けられた形跡があり、しかもアメリカ麻薬組織の大幹部チャーリー・根本が変名して乗っていたという。そのチャリーこそ、富士山を撮影しようとした男だったのだ。彼は十億円相当の麻薬を日本に持ちこんだが、さばく前に消されてしまった。これが流れるのを食い止めるため、一人の麻薬Gメンが特別潜行命令を受けた。数日後、ある海岸に一人の密航者が現われた。五郎と名乗るその男は、香港に高飛びしていた殺し屋くずれで、キャバレー“リド”の社長・矢代を頼って日本に舞い戻ってきた。矢代は「使えそうだ」と、五郎の度胸にうなった。一方五郎は、矢代とリドの客・秀南白との間に何か秘密が隠されていることを察知した。同時に、リドで歌う弓子の燃えるような眼差しを受けとめていた。秀の娼婦サリーが殺された。脱国するはずだった彼女を消したのは、秀だった。彼は仕事の邪魔者を残忍な方法で次々と殺してゆく。“金髪の美女”号も、秀の仕業では?五郎の眼がギラリと光った。そんな五郎の前に、弓子が現れた。二人はかつて恋人同士だったが、五郎が突如姿を消したのだった。「あんたに顔向けのできない男なんだ」と吐き捨てるように言う五郎だったが、弓子の口から彼女の老父が“金髪の美女”号で惨死したと聞かされ、愕然とするのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/5/13
カラー/80分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2178m
日活
【東京都】大田区(羽田空港) 
【神奈川県】横浜市(桜木町、本牧岬)/箱根町(箱根旧道)