俺が裁くんだ
おれがさばくんだ

兄の復讐を誓った弟が、単身暗黒街にのりこんで麻薬団を一掃する中に遊覧船のガイドとの慕情を織りこんだ娯楽アクション。

世界の船が出入りするミナト横浜。その税関審理室に勤務する小坂四郎は、上海丸が麻薬密輸に一役買っている事実を掴んだ日の帰り道、高級車にはねられ轢死した。通夜の日、四郎の弟・五郎と、四郎の恋人みどりの前に、港運輸社長の白石藤次郎と営業部長の藤井が現われた。四郎の世話になった恩返しに、五郎を自分の会社で面倒みたいとの申し出であった。港運輸に勤める決意をかためた五郎は、高級車が駐車している港運輸のビルへ行った。その階段で黒背広の男・興津とすれちがった五郎が事務所奥の社長室のドアをあけると、そこには絶命している白石の姿があった。ところが五郎が警官とともに戻ってみると、白石の死体は消えていた。現れた藤井は「社長は出張中だが、君は夢を見ているのと違うかい?」と嘲笑った。やり場のない気持でみどりの勤めるバー「シド」にやってきた五郎は、そこでバッタリ藤井に会った。驚く五郎に藤井は「白石は、あの部屋で殺された」と言う。さらに「麻薬取引きの仲間割れから白石が国松組の悪事を四郎に密告し、そのために四郎は国松組の興津に車で轢き殺された」と言った。これを聞いた五郎は警察へ行ったが、昼間の件があったため相手にされない。腹黒い藤井が仕返しを自分でやらずに五郎を巧みにたきつけたのだが、警察が相手にしてくれないことを知った五郎は、自分で復讐することを心に誓う-。

日本
製作:新東宝 配給:日活
1961
1962/2/14
モノクロ/7巻/2302m/84分/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(横浜港、突堤、横浜税関前、トキワ坂、中華街、元町公園プール?)