ろくでなし野郎
ろくでなしやろう

イタリア帰りと自称する神父スタイルの男が、土地乗っ取りのボス一味を粉砕する娯楽アクション巨篇。

黒い法衣を邪魔くさそうにたくし上げ、大股に歩く自称イタリア帰りの神父・佐伯権太郎が町にやって来たのは、友人の赤沢大介に会うためだった。ところが山猫ホテルに着いた神父は赤沢が3日前にトラック事故で死んだと聞き、愕然としたその足で墓地に行くと、一癖ありげな男がやって来た。鶴木というその風来坊によると、この町はバルブ工場設立のため土地買収にからむ争いや陰謀で血なまぐさい風が吹き荒れているという。町の通りは貧しい家並にケバケバしい新築のバーやホテルがつき足したように建ち、まるでチグハグな感じ。鶴木と別れた神父は、ボス軍司剛平の横暴に腹を立てている理髪店店主・伝吉から、赤沢が生前、製材所を営む大地主・井上喜市とコンビを組み、風紀の乱れた町に平和を呼び戻そうと教会建設計画をたてていたことを聞いた。そのとき通りでは、軍司の息子・鉄が井上の一人娘・夏枝にからみ出したが、後難を怖れ町の人たちは助けようとしない。飛び出した神父が鉄に一撃…まではよかったが、背後から鉄の乾分に殴られ失神した。神父が目を覚ますと、そこには鶴木と、甲斐甲斐しく看病してくれる美しい女性・黒田マキがいた。彼女はこの町に来たまま音信不通となっている兄・正一を探しにやって来たのだが、正一の妻・淳子はボス軍司の情婦になり、正一は生死もわからない。翌朝、草原で冷たくなった井上が発見された。軍司に頑強に反抗していた大地主・井上が遂に殺されたのだ。権太郎神父は、井上と赤沢の死が繋がっているとと睨み…。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/5/13
カラー/77分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2108m
日活
【静岡県】達磨山※ロケ隊は長岡温泉に投宿