有難や節 あゝ有難や有難や
ありがたやぶしああありがたやありがたや

東海道を舞台に、和田浩治演じるスクラップ屋が痛快無双のパンチで愚連隊をなぎ倒す娯楽アクション篇。

守田自動車工場で働く春山浩一は今日もオープンカーで事故現場目当てに銀座を流していた。事故で潰れた車を安く買い取り自社でスクラップする。そうして得た金を神田商事への返済に充てるためだ。社長の守田が金を借りた神田商事とはどうも素性が怪しい。しかし借りたものは返すもの、スクラップ稼業がうまくいかなくなってきた浩一は自分の祖父に金を無心するため豊川に車を走らせた。金の無心の他にもう一つ、浩一にはある秘めた目的があった。家出して行方知れずの守田の息子、弘を探し出すのだ。道中、箱根の山中で車をパンクさせて困っている梅沢雅子という女性を助けた。彼女は梅沢建設の社長令嬢で、大切な書類を岡崎市にいる父の元へ届ける途中だった。浩一は岡崎市まで雅子を送ることにしたが、彼女を尾行する二人の男に気付いた。汽車に乗り換えた浩一と雅子はその二人連れに襲われたが、存在に気付いていた浩一が機転を利かし、何とか難を逃れた。その後、浩一は雅子から聞いた情報を頼りに、弘が歌手として働いているかもしれないというキャバレーに赴く。するとそこには、得意の「有難や節」で人気者になった弘がいた。

日本
製作:日活 配給:日活
1961
1961/5/3
カラー/68分/シネマスコープ・サイズ/6巻/1838m
日活
【東京都】中央区(銀座)/新宿区(旅館「本陣」表)/千代田区(警視庁)
【神奈川県】箱根町(箱根の山々、七曲り、駒ヶ岳)/函南町(十国峠)
【愛知県】岡崎市(岡崎城など)/蒲郡市(西浦温泉、西浦温泉たつき荘)/豊川市(豊川稲荷)
【静岡県】浜松市(中田島砂丘)
※故赤木圭一郎の愛車だったスポーツカー(石原慎太郎氏が赤木に譲った1953年型MG)を宣伝用スチールに使用し哀悼の意を表した。(本篇では使われておりません)