星は何でも知っている
ほしはなんでもしっている
爆発的人気のロカビリー歌手・平尾昌章が、初めて本格的主役に取り組み映画出演。得意の曲を随所に散りばめ、新境地を求めて歌いまくる娯楽歌謡篇。
天才少女作家として人気を集める嵯峨栞は、天才なるがゆえに不幸だった。彼女の美しいスタイルは、マネージャーの藤田によって作られたもので、トイレへ行くのも自由にはならなかった。心身共に天才少女作家らしく作られた栞の人気は日毎に上っていったが、心の重さは日増しにつのっていった。ある日彼女は髪形を変え、サングラスをかけ、藤田の目をごまかすと夜の盛り場へ飛び出して行った。ところが困ったことに、金を持たずに飛び出してしまった栞はタクシー代が払えない。すったもんだしているところに顔を出し、タクシー代を払ってくれたのは五郎だった。このスポンサーを逃しては計画がおじゃんになると、栞は嫌がる五郎の後を追いかけた。藤田たちの心配をよそに、五郎と楽しく遊び廻る栞。そこには天才作家の面影はなく、あどけない少女の姿だけがあった。ジャズ喫茶のステージで歌っていた平戸昌彦に気付いた栞は、ビックリして声をあげた。彼等は幼馴染だったのだ。二人が昔話に花を咲かせているとき、五郎の勤める「週刊スクープ」のキャメラマン富本が入ってきて栞に目を止めた。富本の視線に気づいた栞は、ソワソワして帰ってしまった。富本から、彼女が天才少女作家・嵯峨栞だと聞いた五郎は、地団太踏んでくやしがった。翌日、編集長からカンカンに怒られた五郎は「嵯峨栞のすべて」という記事をとってみせると言い、昌彦を使って栞を江の島海水浴場へ誘いだすことに成功するが…。
日本
製作:日活 配給:日活
1958
1958/8/12
モノクロ/5巻/1324m/49分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】中央区(銀座ACB)/新宿区(新宿)/大田区(羽田空港、同・周辺の道路)
【神奈川県】藤沢市(江の島マリンランド、同・日活コーヒーショップ前、江の島海岸)