嵐を呼ぶ男
あらしをよぶおとこ

流しの若者がトップドラマーにのし上がっていく娯楽大作。スティック片手に「おいらはドラマー」と裕次郎が唄い出す場面は日本映画史に残る名シーン。

銀座にあるジャズ喫茶「ブルースカイ」のNo.1ドラマーとして人気絶頂の桜田。彼を育てた敏腕マネージャー・美弥子の元に、英次という青年が訪ねてくる。英次は兄の正一をドラマーとして売り込みに来たのだった。天狗になっている桜田は最近では美弥子の指示もきかず、仕事も拒否してダンサーと出掛けてしまうなど調子に乗った言動が目に余る。そんな桜田に困っていた美弥子は、渡りに船と正一に会ってみることにした。喧嘩っ早い正一は留置所にいたが、美弥子に連れ出されると早速ドラムを叩いた。粗削りだが稲妻のような正一の演奏に美弥子ははっとし、正ドラマーとして契約することを決めた。正一は「やくざな息子」と冷たい態度をとる母を見返すため、火の出るような猛練習を始めた。美弥子の厳格な指導もあり、正一の腕はみるみる上がっていった。その演奏はまるで「台風のかたまり」のようだった。やがて正式なバンドのドラマーとしてデビューした正一は桜田とのドラム合戦に挑むこととなる。

日本
製作:日活 配給:日活
1957
1957/12/28
イーストマンカラー/100分/シネマスコープ・サイズ/12巻/2744m
日活