太陽の季節
たいようのきせつ

若者のセックスと暴力を描いて“太陽族”という流行語まで生んだ、石原慎太郎の芥川賞受賞作を映画化。石原裕次郎が拳闘部員役でスクリーン・デビュー!

高校三年生の津川竜哉が強く英子にひかれたのは、彼が挙斗にひかれる気持と同じようなものだった。彼の年頃では、恋愛も、友情にしても、すべて計算にもとづいて成り立っていた。ある土曜日、竜哉は遊び仲間と銀座へ出たが、持ち合わせた金が八千円そこそこしかなかったためシロウト娘と遊ぶことに決め、帽子屋から出て来た英子達三人を誘い、竜哉は英子を独占した。五日後の試合の日、竜哉へ花束がとどけられた。彼はTKO勝ちしたが額に傷を負い、待ちかまえていた英子が自分の車で竜哉を病院へ送り、初めて二人きりの夜を過した。以来、二人はしばしば逢うようになった。夏に入る前、英子は逗子の竜哉の家を訪れ、二人は肉体関係を結んだ。だが竜哉は敗北を意識した。彼は英子を愛したのだ。ナイトクラブで英子が見知らぬ男と踊っているのを見た竜哉は、カッとなり男を僕り倒してしまう。英子は「あんた妬いてたのね」と言うと、新しい発見をしたように笑うのだった…。


 

日本
製作:日活 配給:日活
1956
1956/5/17
モノクロ/89分/スタンダード・サイズ/10巻/2433m
日活
【東京都】中央区(銀座)/台東区(上野駅)/千代田区(東京駅八重洲口)/▲ナイトクラブ・ブルースカイ
【神奈川県】逗子市(湘南電車、逗子駅、逗子の海岸、海水浴場、海際のハイウェイ、ヨットハーバー)/三浦市(油壺海岸、油壷のホテル)