地獄の用心棒
じごくのようじんぼう

国際都市横浜を舞台に、重大な社会問題を投げている麻薬の密売及びその中毒弊害をドキュメントタッチで描く社会篇。

「横浜周辺に於ける麻薬密売の状況を調査せよ」この命令を受けた関東信越地区麻薬分室の麻薬取締官・北川は、抑え切れぬ緊張を胸に横浜市警本部のドアを開けた。単独麻窟に潜入し、麻薬の出所を突き止めようと言うのが横浜市警本部の作戦だが、北川がこの大任を買って出たのは、かつての戦友・植田が横浜の麻薬密売団の用心棒としてブラックリストに載っているからだった。北川の胸には昔の友を悪の沼から救い出したいと言う欲望と、麻薬絶滅の社会正義の信念が燃えていた。ヤミ屋に扮した北川は、翌日から盛り場や港附近のペー(ヘロイン麻薬)を探して歩きまわり、ようやくペーを売る男がいるという情報を得る。待ち伏せた或る鉄工場の裏庭に現れたのは、忘れもせぬ昔の友・植田だった。久々の出会いに嬉び合う二人。北川の正体に気付かぬ植田は、北川をもてなした。こうして単身麻薬団に入り込んだ北川は、その日から一味のアジト・キャバレールビーの二階に泊まり、一味を探って行った―。

日本
製作:日活 配給:日活
1955
1955/3/11
モノクロ/98分/スタンダード・サイズ/11巻/2684m
日活
【神奈川県】横浜市(山下公園、横浜港、トンネル、港の見える丘の墓地、走る東京行電車、横浜駅・正面、同・構内、同・改札口付近、同・玄関口)