「暗闇の丑松」より 初姿丑松格子
くらやみのうしまつよりはつすがたうしまつごうし

恋女房と別れて闇から闇へと人生の裏街道を辿る淋しい男の姿の中に、愛情の美しさと尊さを描く、長谷川伸原作の異色時代劇。

江戸、深川の料理屋川竹の料理人丑松は、女中のお米に惚れ込んでからというもの、好きなバクチも、女遊びもやめ、仲間達が驚く程の変わりようであった。二人が祝言を挙げる日が近づくと、かねてからお米を横恋慕している巳之助が、お米の母お熊に貸した三両の証文をたてに、やくざの潮上の徳四郎と辰の留五郎を介して、お米の身柄を任せろと脅しに来た。料理職の元締四郎兵衛の仲介で一応ことは収まり、丑松とお米は婚礼の式を挙げるが、巳之助は丑松の留守中に再びお熊を脅しに来た。巳之助は、お熊を殺し、お米に挑みかかって行った。丁度そこに帰って来た丑松は怒りに燃え、匕首で巳之助を殺してしまう。丑松はお米を四郎兵衛に預け、ほとぼりのさめるまで旅に出ることになった。二年後、夕立に会って妓楼杉田屋に飛び込んだ丑松は、女郎の姿に変わり果てたお米と再会する…。

日本
製作:日活 配給:日活
1954
1954/11/30
モノクロ/101分/スタンダード・サイズ/11巻/2752m
日活